倉庫保管は施設、役務内容、方法によっていろいろな種類があって、施設によって分類すると、普通保管、野積保管、水面保管、冷蔵保管、定温保管、サイロ保管、タンク保管などに分類されます。
倉庫保管における普通保管は通常の保管のことを指します。野積保管とは、風雨の影響を受けない鋼材、石炭などの貨物を野積倉庫に野天積する保管方法です。水面保管とは港湾などにある水面倉庫に保管するもので、ほとんどの場合扱われるのは木材です。冷蔵保管とは、冷蔵倉庫に肉類、魚介類、生果物、冷凍食品などに保管することで、腐敗や変質を防ぎ品質を保持するようにするものです。定温保管とは温湿度を一定に調節できる定温倉庫にチョコレートなどの溶けやすいものや精密機械などを保管するものです。サイロ保管は円格式貯蔵そう倉庫に穀類をバラで保管するものです。タンク保管はタンクに保管するもので、ほとんどの場合、液体が対象になります。
倉庫保管は役務内容によってもいろいろな種類があり、通常保管、保税保管、加工保管、専用保管などが主に挙げられます。
倉庫保管における通常保管とは、普通倉庫などにおける通常の役務による保管のことです。保税保管とは、保税倉庫に関税や消費税未納貨物を保管することを指します。加工保管とは保税工場の制度によって、関税未納の保税貨物を保管中に加工したり、またはそれを原材料として製品に生産したりしてそのまま輸出する場合の保管のことです。専用保管とは大手メーカーなど、特定の荷主の貨物のみを専用に保管するものを指します。専用保管する場合、流通倉庫として機能しているものもあるようです。
倉庫保管には、その方法によって個別保管と混合保管があることも覚えておいた方がよいでしょう。個別保管は通常の保管方法のもので、正規保管とも呼ばれています。受寄物をひと口ずつ区分して保管し、受寄した物品そのものを出庫荷渡しする保管方法です。混合保管は同種、同質で代替性を有する貨物について、その商取引を効果的に促進し、また保管効率を高める目的で、その貨物を各寄託者、または荷ごとに区分することなく、同一の場所に混合して保管するものです。これは代替物を返還することのできる方法の保管です。